読まれやすい文章、おすすめの書き方(もくもく会・講習)

こんにちは!STUDIO Tachimachiの秦野です。
7月のもくもく会は「読まれやすい文章、おすすめの書き方」というタイトルでプチ講習を行いました。
読まれやすい文章…あなたはどんな風に書けば読まれやすいと思いますか?
もちろんこれが唯一の正解!というものはありません。ですが、ウェブサイトを作ってる目線で、ある程度読まれそうなおすすめの書き方を共有できるかなと思い、今回のテーマを思いつきました。
簡単にまとめると、情報がめちゃくちゃ多い現代において、じっくり分かってもらおう…と言う書き方は残念ながら読まれなくなってきている。なので、さっさと答えから書いてしまおう!と言う書き方です。
つまり、相手にストレスを与えない書き方こそが、ウェブサイト上で読まれやすい書き方ということです。
人に何かを伝える方法、やっぱり文章が一番オススメ

人に何かを伝える方法はたくさんありますが、やっぱり一番は文章だと思うんですよね。
コスパが良い、表現が様々、言葉を選べば沢山の人に共有できるし、使い方によって感情も伝えることができます。ここで1つ大切なのが、紙媒体とウェブサイトで使う文章は少し使い方が違っているということです。ウェブサイトという特殊な環境ならではの書き方やテクニックがあると思っています。
今回はそんなすごいテクニックのお話ではありませんが…。
ウェブサイトの価値って何?世界中の誰もがアクセスできる環境

ウェブサイトの価値とは、世界中からアクセスできて沢山の人に知ってもらえる環境であることです。
もしあなたがウェブサイト以外で広く誰かに何かを知ってもらいたい!と思ったとき、どんな方法がありますか?
口コミ、チラシ、ラジオ広告、テレビ広告、雑誌・・・
時間がかかったり、手間がかかったり、費用がかかったりしますよね?
しかし、多少の手間はかかるものの、効果が出ればそれに見合う〜それ以上の結果がでる可能性があるのがインターネットの世界、ウェブサイトの価値です。
もし上手くいけば、1日100人〜10000人の方々に見ていただくことも可能です。しかも、それは近隣の方々だけでなく、日本中、世界中へ発信することができます。
「広く知ってもらえる」ということは大きな価値ですが、もちろん他の使い方もできます。おすすめの使い方についてはこちらの記事へどうぞ。
インターネットは今どんな状況?情報が多すぎてみんな疲れてきてる

インターネットでは現在、誰もが情報の多さに疲れてしまっています。
そのため、そもそも知られない、知られても見られない、見られても読まれない…と言う事が起こっています。

上の図でわかるように、世界で動いているデータ量はとてつもない量になっています。世界の話でしょ?日本は関係無いんじゃない?と思われるかもしれませんね。
しかし、現状は以下のように日本でもデータ量は増加の傾向にあります。

爆発的な情報量、多すぎる情報を前に、知られない、見られない、そして読まれないと言う状況であることを前提として考えましょう。
※ちなみに今回の記事は知られないについては触れていません。SEOや広告の範囲になります。SEOについてはこちらからどうぞ!
人が思考する仕組みは2つ、直感的と論理的

人間が物事を判断するときに働く思考のパターンは直感的・論理的の2種類あります。直感的に働くパターンはストレスなく答えが出てきます。論理的に働くパターンはストレスをかけて答えを出します。つまり人にわかりやすく伝えるためには直感的に伝わる方法を意識したほうが良いということです。
これはまず体験してもらったほうがわかりやすいかもしれませんね。
この画像にある建築物は何でしょうか?

次にこの計算の答えは何でしょうか?

東京タワーはストレスなく思いつき、17✕34=?の答えはストレスがかかった
どうでしょうか?東京タワーはすぐに答えが出てきたのではないでしょうか(東京タワーを知っている前提ですが)。対して、17✕34=?については、まず自分の知っている掛け算の計算方法を思い出して、1の位からかけ合わせて…1つ1つの計算を記憶しながら、最後に足し算をして…と、頭の中で計算をする必要がありましたね。
答えは578なのですが、答えを出した人も、途中で諦めた人も、思考中にストレスがかかっている体験ができたと思います。
できるだけ直感的に理解できる表現が求められている

この直感的にわかるものはストレスが少ない、論理的に理解する必要があるものはストレスが大きい、この事はウェブサイトの記事にも同じことが言えます。直感的に表現する必要があるということです。パッと見て何かがわかる写真は頭に入ってきやすい=見られやすい。理解しやすい文章=読まれるということです。
直感的に見られる為に、写真を使う。読まれるために、読みやすい文章を書く、ということが大切です。
少し話がそれますが、わかりやすく表現する=デザインを考えるとも言えます。デザインについてはこちらの記事からどうぞ。
ちなみにこの「人間の認識する仕組み」について書かれた本がこちら。ダニエル・カーネマンと言うノーベル経済学賞受賞した方が書いた本です。翻訳本なので少し読みにくいかもしれません。ですが、所々で「なるほど〜」という気づきを与えてくれる本です。
私達が情報を認識している仕組み…これを知ることで表現の幅が広がるかもしれません。
読まれやすい書き方=できるだけ直感的にわかる書き方

読まれやすい書き方、というのは直感的に頭に入ってくるような書き方、ということになります。方法は色々とあると思います。今回はそのうちの一つをご紹介。

基本的にはタイトル・導入文・見出し・本文といった要素で作る記事です。タイトルと導入文を冒頭に入れます。その後に、分割した話題を見出しとして並べ、それぞれの見出しを詳しく書くという形で本文を書いていきます。
ちょっと難しいですよね…
つまり、
つまりどんな話?→タイトル
大体の話の流れは?→導入文
詳しく話すとしたらどんな話題がある?→見出し
具体的にどんな内容?→本文
みたいな感じです。1つ1つ簡単に説明していきますね。
タイトルは何を言いたいのかを書く

タイトルはこの記事の言いたいこと、伝えたいこと、どんな話か?などを1文でわかるものが良いです。そもそもタイトルを見て興味を持ってもらえなかったら、記事が見られませんしね…。多少大げさな表現でも構わないので、キャッチーな(わかりやすい)表現を使うのも方法の一つです。
導入文は最初から最後までざっくり書いちゃう

いきなり全体の流れを最初から最後まで書いちゃいます。何ならここで満足して帰る人がいても良いくらいです。(そのへんは、慣れてきたらさじ加減で調整しましょう)
これから詳しく見ていく人が、大体どんな話なのかがイメージできてる状態にすることが目的です。
見出しは話題を分割!見出しを読むだけでわかるくらいでもOK

導入文で大体の流れを説明したら、次は細かく話題を分けていきます(見出し)。見出しの役目は、導入分で書けなかった細かい話をすることになります。導入文で興味が出てきた人に、次のステップとして読んでもらうところになります。
タイトルを書いて、導入文を書いたら、この見出しを3つ〜4つ程度書き出してみましょう。
本文、見出しに沿った内容のみを掘り下げる

予め決めておいた見出しに沿って、本文を書いていきます。本文は見出しの内容についてのみ書くように注意しましょう。
例:忙しい会社の課長に「ももたろう」を説明するレポートを書いたらどれがわかりやすい?

忙しい会社の課長に「ももたろう」を説明するレポートを提出する…と言う設定で記事っぽいものを書いてみました。
忙しい会社の課長、というと、管理業務や実務の両方に追われて大量の情報を処理しなくてはいけない…と言う立場と仮設定しています。これは、常に大量の情報に囲まれて、わかりにくいものは読まない選択をしてしまうユーザーをイメージしています。
3つ例を用意しました。3つ目の例が今回紹介した書き方となってます。1つ目に【いつもの読み聞かせ】、2つ目は【順を追って段落に分けてみた】、そして3つ目に【おすすめの書き方】を紹介しています。
最初から物語を読み聞かせてみる

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました…。物語の始まりの王道オブ王道の文章です。
しかし、お忙しい課長さんは、おそらく最後まで聞いてくれることはありません。きっとあなたに、「つまりこの話はどうなるんだね?」「簡単に説明してくれたまえ!」と言われてしまうことでしょう。
これでは「簡単に知りたい」と思っているユーザーから読まれない判断をされてしまうでしょう。
物語の順を追って説明

「ももたろうの物語について順を追ってご説明いたします」と、説明していくパターンです。一見良さそうに見えますが、結果どうなるかを知るためには最後まで聞く(読む)必要があります。
あなたは課長から「最後はどうなるんだね!」「要点だけ話してくれたまえ!」と言われるかもしれません…。
これは、特別悪い書き方とは言いません。しかし、冒頭の「桃太郎の誕生」「旅立ち」…と読んだあたりで疲れてしまい、ユーザーは途中で読まなくなってしまう可能性があります。
おすすめの書き方

こちらはおすすめの書き方になっています。タイトルで300年前、勧善懲悪、おとぎ話と言うワードで、古くて単純明快な物語と言うイメージを想像してもらいます。
導入文で本当にざっくりと、内容の説明をしています。それから見出しでちょっとした話題を差し込んで、その説明を本文していく…という内容です。
より具体的に知りたい!学びたい!という方はこちらの書籍がおすすめです。この記事の10倍は重要な事がたくさん書かれていますw基本的にはビジネスライティングになるので、インターネットでの情報発信には少しアレンジが必要かもしれません。ですが、根本的な「わかりやすく書く」という事については学びがあるのでは無いかなと思います。おすすめです。
さいごに〜知っていても難しい

今回は「読まれる文章、おすすめの書き方」というタイトルで、読まれる文章が必要な理由、おすすめの書き方を本当にざっくりと紹介していきました…。
分かっていても、なかなか読みやすい文章というのは難しいものです…。文法とか結構無視した内容で書いているので、作法的な見方をすると、邪道かもしれません。
しかし、「ウェブサイト上で読まれやすくするにはどうしたら良いのか?」ということを第一に考えたときには、この書き方が良い方法の1つではないかと思っています。
私自身もまだまだ学んでいる途中です。この情報がちょっとでもあなたの参考になれば良いなと思っています。
それでは!